診療内容・特色
診療内容
新生児から中学校3年生ごろ(0~15歳)までの方の内科診察を行っています。感染症、呼吸器、消化器、循環器、神経、内分泌・代謝など幅広い分野の診療をしています。
下記のようなことも実施しております。
- 気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患についてアレルギー検査や治療を行います。食物アレルギーに関しては、必要な場合は、※食物負荷試験も行います。
- 食物負荷試験
※食物負荷試験食物アレルギーは、血液検査や皮膚試験だけでは正しく診断することができません。食物経口負荷試験は、アレルギーが疑われる食物を実際に食べて、症状を観察する検査です。食物アレルギーが治ったかどうか、安全に食べられる量はどの位かなども判断することができます。
当科では、日帰り入院で検査を行っています。強いアレルギー症状が出た場合は、1泊していただき治療を行います。食物負荷試験を希望される方は、小児科外来(午前診)を受診してください。
【担当】火・木・金曜日 木寺 - 心雑音、不整脈などの心疾患が疑われる場合の検査を行っています。
【担当】小児循環器外来(予約制)または、火・水・金曜日(午前診) 池本 - 低身長、甲状腺疾患、糖尿病、乳房腫脹などの適切な診断、治療を行っています。
※低身長とは、身長が同性同年齢の子どもと比べて-2SD(標準偏差)以下の場合、または1年間の身長の成長速度が-1.5SD以下の場合をいいます。詳しい検査や治療が必要かどうかについて決めるためにはまず、成長曲線を正確に描く必要があります。母子手帳、保育園、幼稚園、学校での身長体重の記録(測定年月がわかる形で)をご持参ください。
【担当】火・水・金曜日(午前診) 池本 - 夜尿症、反復性・慢性腹痛、起立性調節障害などの診断、治療を行っています。
- けいれん、慢性頭痛などについて頭部MRI、脳波検査などの検査や治療を行います。
- 3歳児健診や学校検診で検尿の異常(蛋白尿、血尿、尿糖)が見つかった場合、二次検診を行います。
- 肥満児検診の二次検診も行っています。
午前中の外来では、全分野の診療を行い、必要があれば入院加療いたします。入院施設は、小児一般病棟(18床)と病的新生児のためのベビー室(8床)とに分かれています。一般病棟は、全室個室です。
午後の診察
小児予防接種
予防接種とは、ワクチンを接種して自分の体を守る「免疫」を身につけることです。
予防接種制度が始まる前は、多くのお子さんが感染症によって亡くなったり後遺症に苦しんだりしていました。しかし、さまざまな予防接種が開発・整備されるようになり、ワクチンを接種することで感染症にかからない、感染したとしても重症化しないようになってきました。現在、多くの予防接種が公費(無料)で接種できるようになっています。忘れずに接種するようにしましょう。
診察時間 | 毎週火曜日 14:00、14:30、15:00 |
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予約が必要です。
定期接種は、原則として姫路市在住の方が対象ですが、姫路市以外在住の方はお住いの市町村役場の依頼書をご持参ください。
持参物
- 母子手帳
- 予防接種予診票と予防接種券
当科で実施している予防接種
- インフルエンザ菌b型(ヒブ)
- 肺炎球菌(PCV15、PCV20)
- 四種混合(DPTIPV)
- 五種混合(DPT IPV-Hib)
- 日本脳炎
- BCG
- 麻しん・風しん(MR)
- 水痘
- 二種混合(DT)
- B型肝炎(HBV)
- ロタウイルス(ロタリックス1価)
- おたふくかぜ
- インフルエンザ
ご希望に応じて、同時接種(2~5種類)も施行しています。
予防接種スケジュールについてはこちらをご参照ください。
乳児健診
姫路市では4ヶ月、10ヶ月健診が医療機関での個別健診となっています。
赤ちゃんの健康保持及び増進を図ることを目的とし、先天的な病気の有無・早期発見、乳幼児の発育、栄養状態の確認、など、定期的に確認します。
赤ちゃんの養育について気になることがあれば、育児相談も受け付けています。
予約が必要です(電話可)
持参物
- 母子手帳
- 健康保険証
- 乳児医療証
- 診察券
- 姫路市在住で4ヶ月または10ヶ月健診を受ける方は「健康診査票(受診券)」を持参して下さい。(あらかじめ記入しておいて下さい)
- ご希望により助産師・看護師・栄養士・歯科衛生士・視能訓練士による相談を受けることができます。
健診の流れ
【1ヶ月健診】
- 母の産後健診(当院で出産の方) 13:00より
- 身体計測・問診 母の産後健診終了後
- 診察 13:30より
- 受付は、母の産後健診受付時(到着確認)に行って下さい
- 当院出生でない赤ちゃんも受診できます(手順についてはお問い合わせください)
【4・7・10ヶ月健診】
- 身体計測・問診 13:00~、14:00~
- 診察 13:30~、14:30~
- 姫路市在住で4ヶ月または10ヶ月健診を受けられる方は「健康調査票(受診券)」を記入(両面)してご持参下さい。
受診券を利用される方は受診有効期間にご注意下さい。
小児循環器外来
予約が必要です。詳しくは電話予約をご覧ください。
診察時間 | 毎週木曜日13:00から |
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学校検診や乳児健診などで指摘された心雑音や心電図異常について心臓エコー検査、心電図、運動負荷心電図、ホルター心電図などにより詳しく調べます。先天性心疾患、不整脈などの診断を行っています。また、川崎病の急性期および罹患後の長期経過観察も行っています。経過観察のみでよいか、外科的治療やカテーテル治療が必要かどうかを判断します。高次医療が必要な場合は、ご家族と相談の上、兵庫県立こども病院、国立循環器病センター(吹田市)、岡山大学医学部附属病院、大阪市立総合医療センター小児不整脈科などへご紹介いたします。
シナジス RSウイルス感染流行期 8月~4月(第2、4木曜日午後)
いずれも予約制です。
電話予約
※ 午後の外来診察については、すべて予約が必要です。
予防接種、乳児健診、循環器外来、脳波検査、MRI、CT、ホルター心電図などの電話予約、予防接種についてのご相談などにつきましては、下記の時間で受け付けています。
月曜日 | 13:30~15:00 |
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水・金曜日 | 15:00~16:00 |
TEL | 079-265-5111 (代) |
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医師紹介
-
みやた ひろよし
宮田 広善
役職 - 小児科顧問
- 重度障害総合支援センタールルド センター長
専門分野 - 障害児・者医療全般
- 発達神経外来
- てんかん外来
資格 - 医学博士(神戸大学)
- 日本小児科学会小児科専門医・指導医
メッセージ 重症心身障害のある人と子どもを対象にした入所(80床)、通所(1日利用定員10名)、相談支援、外来診療などを担う「重度障害総合支援センタールルド」の管理をしています。発達神経外来では、てんかんや脳性麻痺、発達に遅れがある乳幼児の診療・育児指導・リハビリテーションなどを担当しています。ルルドには約130名の医療職・福祉職が配置されており、利用者の皆さんの安全で楽しい毎日のために皆で協力して業務を進めています。
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かわた ともこ
河田 知子
役職 - 副院長
- 小児科部長
- 感染管理室長
専門分野 - 一般小児科
- 予防接種
資格 - 医学博士(神戸大学)
- 日本小児科学会小児科専門医
メッセージ 2020年より始まった新型コロナウイルス感染症、それに伴う生活上のさまざまな制限により、こどもたちは大きな影響を受けました。運動不足と過食による肥満、起立性調節障害や頭痛、腹痛など繰り返す症状による学校への行きづらさに対して、小児科学の知識を持って対応しています。
2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症は5類になりましたが、ウイルスそのものの性質が変わったわけではありません。もともと小児科は感染症の多い科です。当院小児病棟は全室個室です。院内感染防止対策を行い、安全で快適な入院生活を送れるように努めています。
当院は院内病児預かりを行い、子育て中の職員の支援を行っています。今後も患者さん、患者さん家族、近隣の開業医の先生、研修医、小児科医、看護師に選択される、魅力ある小児科を目指していこうと思います。 -
いけもと ゆみこ
池本 裕実子
役職 - 小児循環器科専任部長
専門分野 - 小児科全般
- 小児循環器外来
資格 - 日本小児科学会小児科専門医
- 認定小児科指導医
メッセージ 小児科一般外来と木曜日午後の循環器外来を担当しています。小児疾患は多岐にわたり、ありふれた症状の中に見逃してはならない病気が隠されている場合があります。また、小児は回復力も強いのですが 重症化するのが早く、早期診断・早期治療が大切です。一般外来では、低身長、成長障害などの診療もいたします。循環器外来では心雑音や心電図異常の精査、川崎病罹患後の長期フォローなどを行っています。患者さんの訴えを十分に聴いて的確な診断、治療を行うように心がけています。
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えがわ つよし
柄川 剛
役職 - 発達神経担当部長
- 重度障害総合支援センタールルド副センター長
専門分野 - 障害児・者診療全般
資格 - 医学博士
- 日本小児科学会専門医・指導医
- 日本周産期・新生児医学会専門医(新生児)
- 自閉症スペクトラム支援士
メッセージ 2024年3月までは姫路赤十字病院で新生児科医として17年間勤務していました。これまでの経験や知識を生かし、障害のある患者さんやご家族の気持ちに寄り添い、楽しく快適に過ごしてもらえるように多職種と共に考えながら、診療に従事していきたいと考えております。
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きてら えりこ
木寺 えり子
役職 - 小児科医長
- アレルギー疾患総合診療部門 副部門長
専門分野 - 一般小児科
- アレルギー
資格 - 日本小児科学会小児科専門医
- 日本アレルギー学会専門医
メッセージ 小児科一般診療、アレルギー外来を担当しています。アレルギー外来では、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患の治療に取り組んでいます。鼻炎や喘息に対する舌下/皮下免疫療法や、食物経口負荷試験も行っています。少しでも地域のお子さんとご家族のお役に立てるように努力してまいります。
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さかた やすこ
坂田 泰子
専門分野 - 障害児・者医療全般
資格 - 医学博士
メッセージ 重度障害総合支援センタールルドにて重症心身障害のある方々の診療を担当しています。医療の支えを受けながら生活されている方々は呼吸、栄養、感染防止などきめ細かい管理や合併症への対応が必要です。どんな医療ケアが必要であっても安心してセンターを利用していただくことができ、それぞれがお持ちの機能を最大限に引き出して充実した生活を送ることができますよう支援させていただきます。
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まつざわ みのり
松澤 実法
専門分野 - 一般小児科
- 乳児健診
- 予防接種
メッセージ 小児科一般診療、乳児健診、予防接種を担当いたします。安心して治療に臨んでいただけるよう、お子さんとご家族の気持ちに寄り添い、丁寧な診療を心掛けます。些細なことでも気軽にご相談ください。
外来担当医表
◎:初診担当 (非):非常勤医師
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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[午前] | ||||
河田 小児科一般 |
池本 小児科一般 |
池本 小児科一般 |
河田 小児科一般 |
池本 小児科一般 |
松澤 小児科一般 |
木寺 小児科一般 |
松澤 小児科一般 |
木寺 小児科一般 |
木寺 小児科一般 |
[午後] | ||||
アレルギー外来 木寺 |
小児予防接種 河田 |
乳児健診 木寺 |
小児循環器外来 池本 |
乳児健診 松澤 |
小児予防接種 松澤 |
成長外来 河田 |
|||
成長外来 河田 |
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[発達神経科] | ||||
△宮田 (午前) 発達神経 |
△柄川 (午前) 発達神経 |
宮田 発達神経 |
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△(非)山口 (第2・4 午前) 発達神経 |
△(非)山口 (午後) 発達神経 |
発達神経科(場所:ルルド館1階)
発達神経外来
※予約制
診療時間 9:00 ~ 12:00・13:30~15:00 初診の方は医療機関からの紹介状が必要です。
△月曜日の宮田医師の診察は午前のみ
△水曜日の柄川医師の診察は午前のみ、第1・3・5水曜日の山口医師の診察は午後のみ
△第2・4月曜日の山口医師の診察は午前中のみ
(非):非常勤医師
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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△宮田 (午前) |
△柄川 (午前) |
宮田 | ||
△(非)山口 (第2・4 午前) |
△(非)山口 (午後) |
医療福祉機関の方へ
重度障害総合支援センターの生活介護、短期入所、療養介護、医療型障害児入所支援を利用される場合は、小児科発達神経外来の診察が必要となります。詳細はこちらをご覧ください。
休診・代診情報
休診代診情報はありません。
診療実績
診療実績(2023年)
(一般小児科)
年間入院患者数 | 632人 |
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平均在院日数 | 5.6日 |
年間外来患者数 | 7,860人 |
紹介率 | 57.1% |
専門外来等患者数(2023年)(一般小児科)
予防接種外来(※1) | 607人 |
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循環器外来(※1) | 343人 |
乳児健診(1か月)(※1) | 331人 |
乳児健診(4か月~)(※1) | 157人 |
アレルギー外来(※1) | 229人 |
シナジス(※1) | 44人 |
肥満児二次検診(※2) | 44人 |
成長ホルモン分泌不全性低身長(※2)(※3) | 33人 |
思春期早発症(※2) | 28人 |
※1:延べ人数 ※2:実人数 ※3:ホルモン治療中、治療終了後フォローアップを含む
ICD-10 分類による入院患者疾患別症例数(2023年)(一般小児科)
疾患分類 | 入院患者数 | |
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A-B | 感染症 | 68 件 |
C, D | 新生物・血液疾患(紫斑病、無γグロブリン血症など) | 6 件 |
E | 内分泌・代謝疾患(低身長、糖尿病など) | 12 件 |
F | 精神行動異常(摂食障害) | 0 件 |
G | 神経疾患(髄膜炎、てんかん、小脳失調など) | 4 件 |
H | 眼、耳疾患 | 8 件 |
I | 循環器疾患(起立性調節障害、心膜炎など) | 6 件 |
J | 呼吸器疾患(クループ、気管支炎、肺炎、気管支喘息など) | 290 件 |
K | 消化器疾患(虫垂炎、腸重積、イレウスなど) | 13 件 |
L | 皮膚疾患 | 17 件 |
M | 筋骨格系および結合組織(川崎病など) | 21 件 |
N | 尿路疾患(腎盂腎炎、ネフローゼ症候群など) | 7 件 |
P | 周産期に発生した病態(新生児疾患) | 71 件 |
Q | 先天奇形・染色体異常(先天性心疾患、21 トリソミーなど) | 1 件 |
R | 熱性けいれん・けいれん重積 | 27 件 |
S-T | 異物誤嚥、アナフェラキシー、食物アレルギー | 78 件 |
U | 新型コロナウイルス | 2 件 |
合計 | 631 件 |
負荷試験入院数(2023年)(一般小児科)
成長ホルモン分泌刺激検査 | 4 件 |
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上記以外の内分泌検査 | 1 件 |
食物経口負荷試験 | 75 件 |