姫路聖マリア病院の特長

  • 周産期医療

  • 急性期医療

  • 回復期
    リハビリテーション

  • 地域包括ケア

  • 緩和ケア

  • 障害児・者医療

緩和ケア病棟について

Palliative Care Ward

目次

    尊厳ある生を支え、心安らかな日々を

    ブログ

    • 今年は、いまいちなようですね・・。

    • 今日、打ってきました 〜インフルワクチン〜

    • 各種鎮痛薬を評価する機会だ

    • モルヒネと一緒やないか~い!

    • 第36回日本サイコオンコロジー学会

    • ゾっとしました

    • XBB1株対応ワクチンを接種してきました

    • ほんまかいな~

    • 皮膚腫瘍学会に参加させて頂きました その2

    • 皮膚腫瘍学会に参加させて頂きました その3

    緩和ケアについて

    緩和ケアとは生命を脅かす病に直面している患者さんとその家族のQOL(生活の質)を、痛みなどの身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題を早期に評価し対応することで、苦痛を予防し和らげるアプローチである。

    緩和ケア病棟の目標

    • 1患者さんがその人らしい「生」を全うできるよう支援します

    • 2家族が最期まで患者さんと時間を共有できるように支援します

    • 3患者さんが旅立った後も家族のケアを行います

    緩和ケア病棟で行う
    「緩和ケア」について

    緩和ケア病棟で行う「緩和ケア」とは、

    • 身体的苦痛の緩和(疼痛、呼吸困難、嘔気・嘔吐、食思不振、全身倦怠感、その他身体的な「つらさ」に対する治療とケア)
    • 精神的苦痛の緩和(不安、不眠、混乱、抑うつなどの精神的な「つらさ」に対する治療とケア)
    • 社会的苦痛の緩和(ご家族間のわだかまりや、経済的問題などへの援助)
    • 心のケア(貴方が抱える「つらさ」に、ともに向き合うこと)

    を行います。

    また、

    • 在宅の不安(在宅療養中の急な痛みや苦しみ、医療者不在への不安への援助)
    • 介護力不足(核家族化や老老介護などへの援助)
    • 家族ケア・悲嘆ケア(終末期を共に過ごすための援助、および遺族へのケア)
    • 在宅療養に向けての援助(人的・社会的援助など、それぞれの患者さん・ご家族に合わせた環境整備)
    • 看取りの援助(ご家族が安心して看取れるようなお手伝い)

    など、包括的なケアと援助を提供しています。

    担当医師のご紹介

    緩和ケア内科部長 髙橋正裕

    緩和ケア内科部長

    髙橋正裕たかはし まさひろ

    患者さんへひとこと

    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟のページにようこそ!!
    緩和ケア内科部長の髙橋です。
    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟は、1996年に開設した歴史ある緩和ケア病棟です。
    開設以来、播磨地区の全域から多くの患者さんを受け入れ、診療に当たらせて頂いております(2023年度の入院患者総数181人、在棟患者延べ数6,177人)。
    一方で、患者さんに侵襲を加えない臨床研究(観察研究)を積極的に行い、最新の知見に基づいた治療を提供させて頂いております。
    また、新規治療薬の臨床治験など、新しい治療を創造することにも取り組んでおります。
    古いものと新しいもの、伝統と革新を組み合わせて、より良い緩和ケア・緩和医療を、みなさまに提供してまいります。

    もっとみる

    学歴及び主な職歴

    旧姫路赤十字病院の近所:龍野町で生まれ育ちました。中学・高校では、主の祈りを日課とする少年期を過ごしてきました。不惑を過ぎ、再びカトリックにご縁があり、当院で緩和ケア・緩和医療を担当させて頂いております。

    1991年 3月 私立淳心学院高等学校卒業
    1998年 3月 奈良県立医科大学卒業
    4月 奈良県立医科大学付属病院臨床研修医(麻酔科)
    2004年 3月 奈良県立医科大学大学院医学研究科卒業
    4月 奈良県立医科大学付属病院麻酔科医員
    2005年 4月 奈良県立医科大学 助教(麻酔科学)
    2010年 10月 奈良県立医科大学付属病院緩和ケアセンター学内講師
    2011年 8月 奈良県立医科大学付属病院緩和ケアセンター講師
    2012年 4月 姫路聖マリア病院ホスピス科医長
    2013年 2月 姫路聖マリア病院緩和ケア内科部長

    学位・資格・免許

    • 医師免許
    • 麻酔標榜許可
    • 奈良県立医科大学博士(医学: 薬理学教室)
    • 麻酔科学会専門医認定医
    • 麻酔科学会指導医認定医
    • 日本緩和医療学会暫定指導医
    • 認知症サポート医
    • 日本緩和医療学会認定医
    • 日本緩和医療学会専門医

    所属学会

    日本緩和医療学会(暫定指導医・認定医・専門医)
    日本麻酔科学会(指導医・専門医・ペイン緩和・局所麻酔ワーキンググループサテライトメンバー) / 日本死の臨床研究会 など

    チームケアについて

    看護師

    患者さんやご家族が大切にしていることを、私たちスタッフも同じように大切にできるからこそ、質の高いサービスを提供できるのだと考えています。
    私たちは日々患者さんとご家族を中心に、多職種のスタッフと議論しながらよりよいケアの方向性を見出せるように努力しています。
    緩和ケア病棟では、患者さんやご家族が刻む貴重な時間を共有させていただくことで、看護師自身の「人間性をも豊かにする」、そんな環境にあると考えています。
    看護の力を十分に発揮できるよう、看護師一人一人の強みを生かした、魅力ある緩和ケア病棟を目指していきたいと思います。

    がん看護専門看護師・緩和ケア認定看護師

    緩和ケア病棟に所属して、がん患者さんやそのご家族にとって最良のケアを提供できるよう取り組んでいます。
    それぞれが専門領域をもって、外来部門、入院サポート、がん告知のカウンセリング、現場でケアにあたるスタッフへの指導などに力を入れています。
    また今後は、地域の医療従事者とカンファレンスを行い、緩和ケアに関する情報交換を通じて、多職種とのネットワークを広げていきたいと考えています。 地域との連携を図りながら、より質の高い緩和ケアを実践できる環境づくりを目指しています。

    詳しくは看護部のページへ
    栄養士

    必要に応じて栄養士が病室に伺い、嗜好調査を行います。食欲がなくても食べやすい、口当たりがいいもの、のど越しがいいものが好まれる傾向にあり、果物や酢の物、またアイスや麺類などの個人対応を行っています。

    誕生日の特別メニュー

    入院中に誕生日を迎えられた方には、ホームパーティのような気分をあじわってもらうことを想定し、栄養課より特別メニューを作り、家族との語らいの場、思い出の1つにできるようにサポートしています。

    イベント食

    栄養課では新春イベント、七夕、夏祭りで食事を提供しています。食事を味わって頂くだけではなく、見た目・香りなどの五感で季節感や雰囲気を心から感じて楽しんでもらえるような演出を心がけています。

    詳しくは栄養課のページへ
    リハビリテーション職

    患者さんの要望を尊重しながら、身体的、精神的、社会的にも
    QOLの高い生活が送れるように援助する。

    日々変化していく身体機能にたいして、残存機能を長く維持しより安楽・安全に生活が行えるように援助させて頂いています。
    患者さんの「思い」を尊重し「その人らしさ」と向き合うよう日々心がけることでリハビリテーションを行う事の目的は身体的サポートだけでなく「精神的サポート」にも成りえると考え、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による全人的リハビリテーションを提供したいと思っています。
    また、在宅復帰を希望される患者さんの身体的サポートとして歩行器補助具などの選定や機能維持訓練をさせて頂くと同時に、ソーシャルワーカーや地域の在宅スタッフの方々との情報共有を行い在宅生活の実現にむけて、患者さんやそのご家族の精神的・社会的な援助が出来るよう努力しています。

    詳しくはリハビリテーション技術課のページへ
    薬剤師

    緩和ケア病棟では痛みや体のだるさなどのつらい症状を和らげるためにお薬を使用することがあります。
    私たちは、複数のお薬の飲み合わせが正しいか、副作用が出現していないか確認を行うなど、患者さんの療養生活がより穏やかなものになるように、薬剤師の立場からお手伝いします。

    処方されたお薬に対し、お薬の組み合わせが悪くないか、副作用が出ていないかなどを確認しています。 緩和ケア病棟では、患者さんの意向を確認しながらお薬が飲みやすくなるように提案しています。
    また、在宅療養などで、患者さんまたは家族がお薬の管理をする場合に、お薬の効果や外用薬・貼付薬の使い方の説明、お薬の管理方法の提案などを行っており、療養場所でお薬の管理が正しく行えるようにしてます。
    私たち薬剤師はお薬を使うことによって患者さんに生じる負担が少しでも軽減するように努めています。

    詳しくは薬剤部のページへ
    ソーシャルワーカー

    姫路聖マリア病院では、患者さんのご紹介を頂いております先生方との信頼関係の構築と地域連携の充実、推進を目的に地域連携室を設置し、紹介や診療に関するご案内、診療情報の提供、画像データの貸出、FAXによる診察・検査の予約などのサービスを行っておりますので、ご利用いただきますようご案内申し上げます。
    また、地域の先生方の要望に積極的に対応すべき業務の拡大を考えております。

    詳しくは地域連携室のページへ
    ボランティア

    ボランティアのテーマは癒し

    ボランティアは日々の活動を通して患者さん、ご家族に癒しの時間、空間を提供しています。
    病棟活動は病棟内並びに病室内の花を飾ったり、飲み物のサービス、その他患者さんの要望にお答えして散歩や買い物もご一緒します。
    園芸はガーデンで四季折々の花の植え替え、手入れを行っています。 音楽は喫茶室での演奏、リクエストにもお答えします。
    お酒も飲めるナイトカフェを行っています。
    また、季節のイベントを病棟スタッフと共に実施することで、皆様によりよい時間、楽しいひとときを過ごしていただいております。
    ボランティアはチームの一員として、よりよい入院生活をサポートするメンバーです。お気軽にお声かけください。

    • 一部コロナウイルス感染防止のため休止しているサービスがございます。
    詳しくはライフサポート部のページへ

    外来について

    御予約頂いた時間の10~20分前に病院にお越し下さい(交通事情などにより遅れる場合には、ご一報頂ければ幸いです)。
    その時治療に当たっている先生の紹介状や、画像データ(近年はCTやMRIの結果をCD-Rにして頂くことが多いです)を忘れないように持参してください。
    なお、患者さん本人が受診される場合は保険診療となりますので、マイナ保険証(お持ちでない方は、資格証明書または健康保険証)を忘れずにお持ち下さい。
    ご家族だけの受診の場合も、マイナ保険証(お持ちでない方は、資格証明書または健康保険証)はご持参下さい。

    対象患者さん
    • がんと診断された方が対象です。
    • 積極的抗がん剤治療を行っている方も受診可能です。
    • 積極的抗がん剤治療中は緩和ケア病棟へ入院することは出来ません。
    予約方法
    • 完全予約制です。
    • 主治医に緩和ケア病棟入院判定外来の予約取得を依頼して下さい。
    • ご家族・ご親族の方のみの受診時も主治医からの紹介状や画像データ(CTやMRIのCD-R等)が必要です。

    <ご注意ください>
    当院の救急外来などに直接来院頂きましても、緩和ケア病棟入院判定外来の受診はできません。
    必ず現在の主治医を通じて、当院地域連携室へご予約をお願い致します。

    診療内容・時間
    • 月曜~金曜の午後14:00~16:00(3枠/日)
    • 診察時間:おひとり20〜30分程度
    • 内容:
      患者さんの病状や日常生活動作などの確認
      緩和ケア病棟に入院して何を希望されるかの確認
      ご希望の方は病棟見学可能(共用部分のみ)

    入院手続きについて

    • 1主治医(がん治療を担当する医師・かかりつけ医)に相談しましょう

      まず、「緩和ケア病棟に入院をしたい。」もしくは「病気が重くなり、自宅での生活が立ち行かなくなったら緩和ケア病棟に入院したいと考えている。」と主治医に相談してみましょう。
      がん治療を担当する、多くの医師は、入院判定外来医療や緩和ケアに理解があります。
      心配せずに、主治医に相談してみてください。

    • 2緩和ケア病棟入院判定の受診予約をとりましょう

      まずは、現在かかっている医療機関にご相談ください。
      緩和ケア病棟に入院を希望される場合は、『緩和ケア病棟入院判定外来』の受診をしていただきます。
      緩和ケア病棟入院判定外来を受診するためには、現在診療を受けている医療機関から予約をとって頂く必要があります。

      • 緩和ケア病棟入院判定外来は完全予約制です。
    • 3緩和ケア病棟入院判定外来を受診しましょう

      ご予約して頂いた日時 (出来れば10-20分前)に、姫路聖マリア病院へお越し下さい。
      緩和ケア病棟入院判定外来にて、緩和ケア病棟への入院の可否を判定させて頂きます。緩和ケア病棟への入院が妥当と判断させて頂いた場合、緩和ケア病棟にご入院頂きます。

    • 4入院の日

      入院当日は、午前10頃の到着をお願いしていますが、ご相談に応じることも可能です。

    医療関係者の方へ

    緩和ケア病棟入院判定外来の予約

    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟に患者さんを御紹介頂く際には、まず緩和ケア病棟入院判定外来をご受診頂くことになります。
    緩和ケア病棟入院判定外来は完全予約制で御座います。
    ご予約は、【診療情報提供書】と【FAX予約送信表】を当院地域連携室宛に送って頂ければ幸いです。
    予約確定後、FAXにて返信させて頂きます。

    地域連携室

    FAX番号
    079-265-5118
    直通番号
    079-265-5282

    緩和ケア病棟入院判定外来の予約日が確定したら、以下のものをご用意頂ければ幸いに存じます。

    • 診療情報提供書(先生方が行われたがん治療の経緯と、患者さんの今現在の状況)
    • がん診断時の状況(詳しいDPC傷病名(例: ×胃がん ○胃体部がん)・がん診断日・診断時のTNM・Staging・組織診断などの情報)
    • 簡単ながん治療経緯
      (根治術をなさった場合は、手術日・術式と組織診断などの情報)
      (化学療法や放射線療法を行われた場合は、使用した薬剤や放射線量など)
    • 現在の状況(ADL・摂食状況・安静時呼吸困難の有無・浮腫の有無・せん妄の有無)
    • 患者さんの病状理解(先生から患者さんに、どのような情報提供がなされているのか、また、患者さんがどの程度理解されているのか)
    • ご家族の病状理解(先生からご家族に、どのような情報提供がなされているのか、また、どのご家族に説明されたのか)
    • 画像診断の結果と放射線診断医の診断情報(近々の画像診断(CT・MRIなど)とともに、貴院の放射線診断医の診断情報)
    • 各種血液検査・病理検査の結果(近々の血液検査結果)

    入院(転院)

    緩和ケア病棟入院判定外来が終了し、患者さんやご家族がお望みになればご入院(転院)頂きます。

    貴施設にご入院の場合

    転院を希望されれば、可及的早期に転院調整させて頂きます。
    なお、状態・病勢変化により転院が難しそうな場合は、そう仰って下さい。
    数日間入院を延期するなど、臨機応変に対応します。
    一方、転院当日まで様子を見て、「やっぱり転院は無理。」と仰られるようなことは、出来るだけさけて頂ければ幸いです。
    数に限りのある緩和ケア病棟の病床を有効に利用するため、御協力のほど、宜しくお願い致します。

    自宅静養中の患者さん

    ご入院を希望されてから、可及的早期にベッドのご用意をさせて頂きます。
    まずは、緩和ケア病棟へご連絡下さい。

    緩和ケア病棟

    よくあるご質問

    入院に関するご質問

    入院するにはどうしたらいいですか?

    まず、緩和ケア病棟入院判定外来を受診してください。この外来で、詳しくお話させていただきます。
    緩和ケア病棟入院判定外来は完全予約制です。診療は、各医療機関さまからのご紹介・ご予約が必要ですので、まずは、いまかかられている医療機関にご相談下さい。

    緩和ケア病棟入院判定外来を受診しようと思うのですが、体調が悪いので行けそうにありません。どうしたらいいですか?

    ご家族だけの受診も可能です。
    ただし、ご家族のみが受診される場合は、保険外診療となり、面談料として5,400円(税込)が必要となります(患者さんご本人のカルテは作成させて頂きますので、患者さんの保険証はお持ち下さい。)。

    姫路聖マリア病院の内科に、肺がんで通院しています。緩和ケア病棟に入院するには、どうしたらいいですか?

    標準的(積極的)抗がん治療中は、緩和ケア病棟に入院することは出来ません。
    しかし、「緩和ケア病棟に入院したい。」とお考えになっているということは、何かお困りのことがおありになるからとお察し申し上げます。
    一度、緩和ケア外来でお話を伺った方が良いと思われます。外来の看護師さんに、「緩和ケア内科を受診したい。」と仰って下さい。

    ○○病院でがん治療を受けています。がん治療中ですが、緩和ケア病棟に入院出来ますか?

    標準的(積極的)抗がん治療中は、緩和ケア病棟に入院することも、入院の予約を取ることも出来ません。申し訳ありません。
    ただ、「緩和ケア病棟に入院したい。」とお考えなのは、何か「苦しみ」を感じておられるからだとお察しします。
    あなたが診療を受けている医療機関が、厚生労働省もしくは兵庫県から「がん診療連携拠点病院」に指定されている場合、緩和ケア外来が設置されています。
    まずは、あなたが診療を受けている医療機関の緩和ケア外来を受診してください。

    ○○病院から「もうここ(○○病院)ではすることがなくなりました。緩和ケアを受けて下さい。」と言われました。どうしたらいいですか?

    それは、さぞお困りのこととお察し申し上げます。
    まずは、緩和ケア病棟入院判定外来をご受診下さい。あなたがお困りのことを聞かせて下さい。きっと、何かいい解決策があります。

    ○○病院から「もうここ(○○病院)に通うのはしんどいでしょ。お近くの病院を探しなさい。」と言われました。どうしたらいいですか?

    まだ標準的(積極的)抗がん医療を行うことが出来る状況なのでしょうか。
    標準的(積極的)抗がん医療を行うことをお望みであれば、当院内科もしくは外科に紹介頂き、受診して下さい。

    困っています。すぐに緩和ケア病棟に入院したいのですが。

    まずは、緩和ケア病棟入院判定外来を受診して下さい。

    末期がんと診断されました。痛みが出る前に入院したいのですが?

    まず、「末期がん=さぞ痛いだろう。」とお考えではないですか?
    我々の経験では、約3割の方は、痛みを感じることなく天に召されます。また、6割の方は外来通院で処方出来る薬剤(内服薬など)で疼痛コントロールが可能です。難渋するがん疼痛は、約1割程度(10人に1人)です。
    また、がんの痛みとがんの進行は比例しません。 初期がんでも痛みを感じることがありますし、末期になるまで痛みがない方も多くおられます。 「末期がん=痛みで七転八倒」とお考えにならない方がいいと思います。

    末期がんと診断されました。痛くなったら怖いので、元気なうちから入院しておきたいのですが?

    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟は、より多くの方にご利用頂くため、長期の入院はお断り申し上げております(おおよその目安として、入院期間は1~2ヶ月とお考え下さい)。
    「元気なうちから入院しておく。」ことは、お勧めできません。
    具体的には、もしご入院頂いても、1ヶ月が経過した時点で「お元気」と判断される状態であれば、退院もしくは転院をお願いする場合が御座います。ご了承下さい。

    心不全末期と診断されました。緩和ケア病棟に入院出来ますか?

    残念ながら、姫路聖マリア病院緩和ケア病棟は末期がん患者さんを対象としています。 心不全などの良性疾患には対応しておりません。ご了承下さい。

    認知症ですが、入院出来ますか?

    認知症患者さんの療養病棟では御座いませんので、「認知症」のみの病名ではご入院頂くことは出来ません。 しかし、認知症患者さんが「末期がん」と診断されている場合は、入院することは可能です。

    母が、末期がんなのですが、認知症があり、何処の病院も入院させてくれません。
    どうしたらいいですか?

    まず、認知症の患者さんは、環境を変えないことが大切です。
    ご自宅でお過ごしなのであれば、出来るだけご自宅で過ごさせて差し上げることが大切ですし、施設でお過ごしなら、出来るだけ施設で過ごさせて差し上げることが肝要です。

    しかし、「がんなので、これから必ず痛がるに違いない。自宅で痛がったらどうしたらいいかわからないから心配。入院させておくと安心だから入院させておいて欲しい。」とお考えの方が多いと思います。
    そのお気持ちはよくわかります。
    でも実は、この「がんなので、これから必ず痛がるに違いない。」に間違いがあります。
    みなさまは「がん末期=痛がる」とお思いかもしれません。
    しかし、すべのがん患者さんが痛みを感じるわけではありません。
    がん発症から天に召されるまで、全く痛みを感じない方が約3割程度おられますし、消炎鎮痛薬(市販薬に例えるならバファリン)を内服する程度で痛みをコントロール出来る方も多くおられます。
    医療用麻薬を内服しても痛みが取れない方、つまり「がんの痛みに難渋する。」患者さんは、10人に1人程度です。
    一方、認知症患者さんは、「痛み」も認知しない方が多くおられますので、痛みで七転八倒される方は殆どおられません。
    多くの方は、消炎鎮痛薬(市販薬に例えるならバファリン)を内服して頂くだけで、痛みもコントロールでき、自宅で過ごすことができます。
    まずは、こういった痛み止めを処方することが出来るか否か、かかりつけ医や在宅専門医の話をお聞きになることをお勧めします。

    本人に「がん告知」をしていませんが、入院出来ますか?

    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟では、がん未告知患者さんの入院も可能です。
    詳しくは、緩和ケア病棟入院判定外来にてご相談申しあげます。
    ただ、がんを告知せず、がん末期を迎えることは、大変な苦痛、特に癒しがたい心理的・実存的苦痛(こころの「痛み」)を伴います。
    いま告知することはお辛いでしょうが、これからのことを思うと、いま告知して差し上げることも大切なことかもしれませんね。

    本人はがんであることは知っています。しかし「まだ大丈夫。」と言ってききません。
    家族は疲れ果てています。家族の判断で入院させてもいいですか?

    まずは、緩和ケア病棟入院判定外来を受診して下さい。
    さて、緩和ケア病棟は、入院をいやがる患者さんを強制的に入院させるような病棟では御座いません。
    もし、ご本人とご家族との間に意見の相違があるなら、ご家族内で十分話し合うことをお勧めします。

    残された時間(余命・予後)を知らせたくないと思っています。 それでも緩和ケア病棟に入院することは出来ますか?

    我々も、すべての患者さんに残された時間(余命・予後)をお知らせしているわけではありません。
    もし、ご家族がそうお考えなら、そのお気持ちを大切にして差し上げたいと思います。
    詳しくは、緩和ケア病棟入院判定外来にてお話させて頂きますので、外来受診時にご質問下さい。

    専門的な緩和ケアを受けたいのですが、緩和ケア病棟には入院したくありません。

    在宅緩和ケア・在宅ホスピスを標榜する診療所が多くあります。
    受診してみては如何でしょうか。

    患者の家族です。専門的な緩和ケアを受けたいのですが、緩和ケア病棟は「死のイメージ」が強いので、緩和ケア病棟という名前を伏せて頂きたいと思っています。入院させてもらえますか?

    本来ならば、「緩和ケア病棟」であることをお知りになったうえで、入院して頂きたいと思っています。
    ただ、実際には、臨機応変に対応しています。 例えば、患者さん自身が、「ここは緩和ケア病棟ですか?」とお聞きになれば、「はい」とお答えします。
    しかし、「ここはどこですか。」とお聞きになったら、「エマオ館3階病棟ですよ。」と申し上げることは出来ます。
    つまり、我々は嘘をつかないことは大切にしますが、お聞きにもならないことをお答えするつもりもございません。
    また、我々は、「緩和ケア病棟は死を待つだけの病棟」とは思っていません。
    「病により死が避けられないのであれば、その時まで生きることを支える。」病棟だと思っています。
    我々は、あなたのご家族が「生きる」ことを支えたいと思っています。

    外来治療についてのご質問

    ○○病院でがん治療を受けています。痛みの治療のみ姫路聖マリア病院で受けたいと思っています。対応して下さいますか?

    現代医療において、痛みの治療を含む緩和ケアは、がん治療の一部です。よって、痛みの治療は、がん治療を受けている病院で受けるものです。
    あなたががん治療を受けている病院には、かならず緩和ケア内科・緩和ケア外来がありますので、そちらを受診して下さい。

    ○○病院でがん治療を受けています。輸血や対象療法を姫路聖マリア病院で受けたいと思っています。対応して下さいますか?

    これらの治療(輸血や対象療法)は、がん治療の一部です。
    もし、○○病院でがん治療を受けたいとお思いなら、これらの治療(輸血や対象療法)も○○病院で受けて下さい。
    一方、がん治療全般を姫路聖マリア病院で受けたいとお思いであれば、姫路聖マリア病院のがん治療担当科(内科もしくは外科・泌尿器科・婦人科など)でご相談下さい。

    入院生活について

    入院期間

    入院期間はおおむね1か月程度とさせていただきますが、病状の具合をみながら患者さんや家族と相談しながら調整をさせていただくこともあります。
    また、自宅への退院を希望されたら訪問診療医や訪問看護師の手配など、自宅退院のお手伝いをさせていただきます。

    1日のスケジュールについて

    患者さんのその日の体調やご希望にあわせて1日のスケジュールを決めていきます。

    • 入浴、清拭などは、患者さんの当日の体調にあわせて、行っていきます。
    6:00〜 おはようございます。(患者さんの生活のリズムで起床して頂きます)
    8:00 朝食
    9:00〜 担当看護師による検温、点滴などの処置を行います
    12:00 昼食朝食
    15:00〜

    ボランティアの方がお茶を入れて下さいます。曜日によっては談話室でイベントがあります。

    ボランティアについて

    18:00 夕食
    21:00〜 消灯(患者さんの生活リズムに応じて就寝時間は決めて頂きます)
    • 入院中の外出泊に関してのご希望は、入院時に確認させて頂きます。

    ご希望が有る場合は患者さんの状態をみて判断し、可能な限りチームでサポートさせて頂きます。

    面会について

    • 病棟での面会時間に制限はありません。
      • 感染症蔓延などにより、面会制限を実施することがあります。
    • 患者さんの病状に応じて面会して頂きます。
      • ただし、夜間は他の患者さんのご迷惑にならないようにお願い致します。

    入院費用・お部屋の料金について

    緩和ケア病棟は、全部屋個室になっています。
    お部屋の料金(差額ベッド料金:6,600円/日)を頂戴するお部屋と、頂かないお部屋があります。
    入院患者さんは、空いているお部屋を使用して頂くことになりますが、おおよその場合、お部屋の料金を頂戴しない部屋(無料個室)は満床で御座います。
    よって、一旦は、お部屋の料金を頂戴するお部屋に入院して頂くとお考えください。
    後日、お部屋の料金を頂戴しない部屋(無料個室)に空きができた場合は、無料個室にご移動頂くことができます。

    無料のお部屋

    設備 お風呂は共用です。
    トイレが隣のお部屋と共用です(一部トイレ付きのお部屋もあります)。
    • 看護・医療上の都合で、お部屋移動をお願いすることがあります。

    有料のお部屋

    差額ベッド料金 6,600円/日
    設備 お風呂が付いています。
    トイレが付いています。
    • 看護・医療上の都合で、お部屋移動をお願いすることがあります。
    • 病棟について

      エマオ館3階のワンフロア―を22室の緩和ケア病床にしています。 当院の一般病棟とは違い、全室プライバシーに配慮した個室となっています。
      また、病棟には家族室を始めファミリーキッチンや談話室、祈りの部屋等、家族と共にくつろいで過ごしていただけるように様々な施設を備えています。患者さんやご家族が自宅同様に過ごせる環境となるよう努めています。

      病室

      病室

      全室個室で、明るい病室です。

      家族室

      家族室

      ご家族の方に、くつろぎ、お泊りいただくことができます。

      祈りの部屋

      祈りの部屋

      静かに祈り、考えることができる空間です。

      サンガーデン

      サンガーデン

      朝から夕方まで太陽のあたる明るいサンガーデン、ここからの眺めは最高です。

      ファミリーキッチン

      ファミリーキッチン

      調理器財や食器も揃っています。ご家族の味を病室でも。

      特浴室

      特浴室

      寝たままでの入浴が可能です。

      デイルーム

      デイルーム

      落語やコンサート、日々のティーサービスなどを行っています。

      サンガーデン

      アロマルーム

      日々の疲れをアロマで癒します。週1回前後ケアを行っています。

    病棟イベントについて

    餅つき(マリア茶屋)

    ひな祭り

    花見

    端午の節句

    七夕『7月』

    夏祭り『8月』

    観月会

    クリスマス『12月』

    病棟での治療に関するご質問

    緩和ケア病棟では「何もしない」とお聞きするのですが、本当ですか?

    「うそ」です。
    我々は、①延命はしない、②苦痛を最小化する、③生きる喜びを最大化することを是として、緩和ケア・緩和治療にあたっています。
    たしかに、苦痛を最小化するために、あえて何も行わないこともあります。
    例えば、残された時間が1ヶ月程度の患者さんに、1000ml/日以上の輸液を行うと苦痛が増すことが報告されていますし、我々も同様の経験をいたします。
    こういった場合、あえて輸液を行わないことお勧めいたします。
    この選択を「何もしない。」と捉えられ、患者さん・ご家族から「緩和ケア病棟は何もしてくれない。」とのご意見を頂戴することはあります。

    入院費用が高いとお聞きします。本当ですか?

    高額療養費制度を利用頂ければ、一般病棟にご入院頂く場合と、お支払い金額は同じです。
    詳しくは、「緩和ケア病棟入院までの流れ」をご覧下さい。

    丸山ワクチンを投与してもらえますか?

    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟では、補完・代替医療であっても、医療者が関与する抗がん治療は行わない方針で御座います。

    《行わない補完・代替医療の例》
    • 丸山ワクチンの注射
    • 免疫療法の注射
    • 温熱療法
    • 民間療法薬(例えば霊芝など)の内服補助
    《患者さん・ご家族の意思で可能なものの例》
    • 患者さん・ご家族が購入したサメ軟骨の内服
    • 患者さん・ご家族が購入したフコイダンの内服

    など、我々のお手伝いが不要なもの

    免疫療法を受けています。免疫療法の注射を持ち込みますので、注射・注入だけでもして頂けますか?

    医療行為(例えば注射や内服補助)の必要な補完・代替医療は、行うことが出来ません。

    腫瘍からの出血があります。輸血をして頂けますか?

    我々は、①延命はしない、②苦痛を最小化する、③生きる喜びを最大化することを是として、緩和ケア・緩和治療にあたっています。
    輸血が延命を目的にしてするものであれば、行いません。
    一方、輸血することにより、苦痛が最小化出来ると判断されるなら、行います。
    また、生きる喜びが最大化出来るなら、輸血を行います。 「貧血だから輸血ありき。」「出血しているから輸血する。」という思考ではなく、「この苦しみを最小化する為には輸血は必要か。」という考え方で診療に当たります。

    《輸血を行わない例》

    痛みを伴わない子宮頸がん患者さんが、不正性器出血のため、ヘモグロビン値が4.0g/dlまで低下している。やや、ぼ~っとしているものの、ご家族とのコミュニケーションは可能である。輸血をすれば数日の延命は可能と考えられる。
    →ヘモグロビンが低下することにより、脳への酸素供給が低下し、ややぼ~っとされているのだと思います。ぼ~っとすることで、痛みなどの苦痛が最小化できている可能性があります。確かに輸血を行うことで、数日間の延命は可能です。しかし、輸血により脳への酸素供給が再上昇し、痛みを感じさせてしまう可能性もあります。こういった場合は、輸血を行わず経過を観察します。

    《輸血を行う例》

    肺がんで余命2ヶ月程度。原因不明の貧血(ヘモグロビン値が4.0g/dl)があり、呼吸困難を訴えている。意識ははっきりしている。この呼吸困難感をコントロールすれば、自宅退院が可能と思われる。
    →輸血によりヘモグロビン値を7~8g/dl程度まで上げて差し上げることにより、呼吸困難感を緩和出来ると思われます。こういったケースでは積極的に輸血を行います。

    痛みを感じる前に、眠らせて欲しいと思っています。お願いできますか?

    痛みや呼吸困難などの身体的苦痛が取り切れない場合、緩和ケア病棟では鎮静(眠らせることを意図する治療・投薬)を行うことがあります。 しかし、この鎮静を行うにあたっては、厳重なガイドラインが存在します。
    我々は、このガイドラインにそって鎮静の適応を検討しています。
    さて、このガイドラインでは、
    「痛みを感じる前に、眠らせる(鎮静をかける)。」ことは推奨されておらず、まず痛みの治療を最大限行うことが求められています。
    よって、「痛みを感じる前に、眠らせて欲しい。」という依頼を、そのまま受けることは出来ません。

    持続くも膜下ブロックを受けています。続けて行うことは出来ますか?

    持続くも膜下ブロックを継続することは可能です。
    しかし、持続くも膜下カテーテルが自然抜去・事故抜去(抜けてしまった)した場合、再挿入することが出来ません。もし、再挿入をご希望でしたら、カテーテル(もしくはポート)を挿入して頂いた医療機関に転院して頂くことになります。 ご了承下さい。

    中心静脈栄養を行っています。続けて行うことは出来ますか?

    緩和ケア医療学会が発行している「終末期がん患者の輸液ガイドライン」には、「残された時間が1ヶ月程度の患者さんに、高カロリー輸液(中心静脈栄養)を行うことを推奨しない。」と記載されています。 また、「残された時間が週単位の患者さんには、輸液を行わないことを推奨する。」と記載されています。 我々の経験でも、こういった患者さんに1000ml/日以上の輸液を行うと苦痛が増すことを経験していますので、中心静脈栄養(高カロリー輸液)を行いません。
    一方、残された時間がある程度想定される患者さんにとって、中心静脈栄養(高カロリー輸液)が必要な場合があります。 ただ、こういった患者さんは、そもそも緩和ケア病棟の入院が必要な時期(病期)ではないとお考え下さい。

    入院中、お酒を飲むことが出来ると聞きました。本当ですか?

    姫路聖マリア病院緩和ケア病棟から積極的に飲酒をお勧めすることはありませんが、飲酒を制限することもありません。
    ただ、以下の場合は飲酒を制限させて頂きます。

    • 飲酒が原因で、自傷他害の疑いがある場合。
    • 飲酒が原因で、他の患者さんや、そのご家族に迷惑がかかる場合。
    • 病院スタッフに危害を加えた場合や、その疑いがある場合。
    • 公共スペースでの飲酒はご遠慮下さい(火曜日に開催されるナイトカフェを除く)。
    家族も一緒に飲酒できますか?

    付き添いのご家族は、あくまで付き添いです。飲酒などはお控え下さい。
    なお、付き添いのご家族・ご親族が病室や、緩和ケア病棟共有スペースで飲酒に及んだ場合は、病棟・病院管理上、強制的に退院していただく可能性がございます。

    ペットを連れてくることは出来ますか?

    ペットが面会することは可能です。
    ただし、他の患者さんがびっくりされないように、以下の条件をお守り下さい。

    • 面会はお部屋で
      ペットとの面会は、病室でお願い致します。
    • ケージに入れて移動
      お部屋につくまでは、他の患者さん・ご家族の目に触れないよう、ケージ(中が見えないようにして下さい)に入れて移動して下さい。
    • 3階まではエマオ館の西階段をご使用下さい。
      他の患者さん・ご家族と鉢合わせにならないよう、エマオ館の西階段を使用し、緩和ケア病棟(エマオ館3F)までお越し下さい。(エレベーターの使用はご遠慮下さい)
    • 吠える・鳴くペットはご遠慮下さい。
      他の患者さん・ご家族が気になさることがありますので、よく鳴く・よく吠えるペットのご面会はご遠慮下さい。
    • 排泄のしつけ
      病室の衛生を保つため、排泄のしつけが出来ているペットに限り面会して頂けます。また、ケージの中から出さないのであれば、排泄のしつけが出来ないペット(例えばは虫類など)も面会可能です。
    • 医療行為に影響がないように
      医療スタッフが行う医療行為の妨げにならないよう、お気遣い下さい。
    我が家のペットは大型犬です。連れてくることは出来ますか?

    お部屋に入って頂くことは出来ません。
    過去には、駐車場で面会して頂いた例が御座います。

    外出は可能ですか?

    体調が良ければ、外出して頂くことは可能です。
    外出の可否について、明確な基準は御座いません。 患者さん・ご家族が、「行ける!」とお思いならば、我々はあえてお止めしません。
    ただし、いくら「体調がよい。」とお感じになっていても、お一人での外出はお控え下さい。
    また、外出中に体調が悪くなり救急車を要請する方がおられます。 お気持ちはわかりますが、外出中も入院加療中であることに違いはありません。救急車は絶対に使用しないで下さい。
    午後20時までに帰院して頂くようお願い申し上げます。

    外泊は出来ますか?

    体調が良ければ、外泊して頂くことは可能です。
    外泊の可否について、明確な基準は御座いません。 患者さん・ご家族が、「行ける!」とお思いならば、我々はあえてお止めしません。
    外泊期間は、1泊2日で御座います。もし、非常に体調がよく、2泊3日や3泊4日の外泊をお考えであるなら、いったん退院して頂きます。
    また、外泊中に体調が悪くなり救急車を要請する方がおられます。
    お気持ちはわかりますが、外出中も入院加療中であることに違いはありません。
    救急車は絶対に使用しないで下さい。
    午後20時までに帰院して頂くようお願い申し上げます。

    退院は出来ますか?

    体調が良ければ、退院して頂くことは可能です。
    退院の可否について、明確な基準は御座いませんが、毎月1-3人の方が軽快退院されます(年間20-30人程度)。

    いま入院中の病院では、毎日点滴をしてもらっています。同じように続けてもえらますか?

    緩和ケア医療学会が発行している「残された時間が週単位の患者さんには、輸液を行わないことを推奨する。」と記載されています。我々も、こういった患者さんに、1000ml/日以上の輸液を行うと苦痛が増すことを経験しています。
    一方、たとえ終末期(残された時間が週~短い週単位)の患者さんであっても、ある程度の水分は必要です。まったく摂水できないのであれば、我々の病棟でも輸液を行うことがあります。 いずれにせよ、我々は患者さんの苦痛を最小化することを最優先します。いま行われている輸液が苦痛を最小化するために必要か否か、一緒に考えましょう。

    いま入院中の病院では、毎日抗生剤を投与してもらっています。続けてもらえますか?

    肺炎・胆管炎などで、抗生剤の投与を受けておられる患者さんを、よく見かけます。肺炎・胆管炎の治療には、抗生剤の投与は重要です。
    しかし、抗生剤を投与したとて、必ず肺炎・胆管炎など治癒するわけではありません。患者さん自身の抵抗力があってこそ、抗生剤の力を借りることにより、肺炎・胆管炎は治癒するものです。
    一方、がんという病気は、そのヒトの抵抗力を奪います。ということは、たとえ抗生剤を投与したとて、その肺炎・胆管炎は治癒しない可能性があります。そればかりでなく、抗生剤により肝機能障害などの副作用で、余命を縮めてしまう可能性すらあります。
    我々は、苦痛を最小化することともに、喜びを最大化することを目指しています。いま投与されている抗生剤が苦痛の最小化に寄与しているならば、継続しましょう。
    しかし、そうでないなら、喜びの最大化のため、思い切って抗生剤をやめてしまうことも考えてみませんか。

    採用について

    緩和ケア病棟に興味のある方へ。
    当病棟では、医師、看護師、介護福祉士、看護補助者を大募集しています!

    病棟では医師、看護師、介護福祉士、看護補助者、ボランティアなど様々な人が協働しています。
    緩和ケア病棟で過ごされる患者さんや家族との関わりを通して、専門的な仕事ができるだけでなく、価値観や人生観などに触れることで一人の人間として多くのことを学ぶ機会が多いと思っています。

    互いに学び合い、成長できる教育の場として日々努めています。

    ご興味のある方はぜひご相談ください。

    指導医(髙橋)実績・業績

    随時緩和ケア病棟のブログに随時掲載しております。参考にして頂ければ幸いです。

    募集要項について