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そうだAIだ!

そうだ Aiだ!!

って、「何をいまさら。」と言われそうですが、AiはAiでも、AI:Artificial Intelligence(人工知能)ではなく、Ai:autopsy imaging(死亡時画像診断)のお話しです。

突然ですが、たかはし先生は、「白い巨塔」がめっちゃ好きです。
あの、火の出るような権力闘争も好きなんですが、このドラマの哲学的側面が大好き(^ο^)。 特に、財前五郎の「遺書」が、たまらなく好きです。その「遺書」には、『屍(しかばね)は生ける師なり』と書かれています。「死体は、言葉を話せないが、その状態から多くの真実を語りかけてくれる」というです。ご遺体を詳しく調べることで、その人がかかっていた病気の真実がわかり、後の人々の治療に生かせる知見を得られること、医学の発展に寄与することを、端的に言った言葉です。財前五郎は、自らの遺体を、病理解剖するように遺書で伝えたわけですね。
さて、我々も、緩和ケア病棟で帰天された患者さんを、実際、数回病理解剖させて頂きました。しかし、実際やってみて、私達には病理解剖はちょっと『重い』・・・。そこで、数年前に、病理解剖の代替手段として、autopsy imaging (Ai)をできないかと画策してみました。・・・が、院内関係各位からは、あまり「色よい返事」が頂けず、計画は頓挫してしまいました。

ま~、そんな過去も忘れていた昨今ですが、先日、緩和医療学会の機関誌:Palliative Care Research誌に、「死亡時画像診断が終末期がん患者の遺族に与える影響」という論文が掲載されました (川平正博ほか. Palliative Care Research 20(4), 203-208. 2025)。 曰く、「Aiを実施したことで死因への理解や納得が得られ,心理的安心感に寄与する可能性が示唆された。」とのこと。この論文を読ませて頂いて、もう一度、私達もautopsy imagingを真剣に検討してもよいのではないだろうか・・・と、思いました。

医師は、いつの時も、医学の発展に貪欲なもの・・・。それが、医師・医学者の宿命と思うたかはし先生でした。

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