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《指導医ブログ》おひなさま (副院長・小児科部長 Dr.河田)

おひなさまにこめられた願い

2年前の3月、私は母方従妹4人で福山を訪れました。福山は私たちの親の故郷です。最初に訪れた福山城のそばにある「福寿会館」は、かつて私たちの親がそれぞれの結婚式をあげた建物です。現在は福山市が管理し、結婚式場としては利用されていません。ちょうどひな祭りの催しで、江戸時代から現代までのおひなさまが飾られていました。次に訪れた鞆の浦でも「鞆の浦のひな祭り」が開催されていて、商家や民家、商店にさまざまな時代のおひなさまが飾られていました。
古来日本ではこどもが生まれると、さまざまな行事や風習がありました。生後7日目の「お七夜」、生後約1か月の「お宮参り」、生後100日目頃の「お食い初め」、初めて迎える節句の「桃の節句(3月3日)」と「端午の節句(5月5日)」、1歳の「初誕生(一升餅)」。これほど行事が多かったのは、昔の新生児・乳児死亡率が高かったことの裏返しでもあります。1歳を超えても、感染症や栄養不良によるこどもの死亡率は高く、「7歳までは神の内」と考えられていたと言います。ですからこどもが「七五三」を迎えることができるのは、とても喜ばしいことだったのです。
日本では新生児・乳児・こどもの死亡率は非常に低く、世界でトップクラスです。第二次世界大戦以降、戦争でこどもが亡くなることはなく、経済、医療が発展し、何より「予防接種」の普及があります。予防接種により重篤な感染症が減り、こどもが感染症で亡くなることは珍しくなりました。すると感染症の怖さを人々が実感しにくくなり、予防接種副反応の怖さが相対的に大きくなります。こどもたちの健やかな成長のために、適切な時期に予防接種を受けるよう保護者に働きかけるのは、感染症の怖さを知っている小児科医の役目のひとつです。
さて我が家にも長女の初節句に実家の両親が送ってくれたおひなさまがあります。

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以来41年間、毎年飾ってきました。ただしさすがに7段のひな壇を組み立てるのがしんどくなり、数年前からお内裏様とお雛様だけを飾っています。毛氈も床の間の大きさにたたんでしつけ糸をかけ、5分もあればすべてを飾ることができます。毎年おひなさまを飾る幸せを感じています。尚、我が家には「五月人形」もあるのですが、こちらへの私の思い入れはいくぶん低く、飾るのもしまうのも夫の担当です。

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